2012.03.19 Monday
EYE2のサンドとロブの違いについて。
先日お客様から、
「EYE2のサンドとロブに、ロフトとバンスの数値以外の違いはあるの?」
というご質問を頂きました。
昨年EYE2 XGウェッジが発売されたこともあり、
同様の疑問をお持ちの方は大勢いらっしゃることと思います。
2つの番手にどのような違いがあるのか、写真を見ながら説明していきますね。
ちなみにEYE2+ではなく、初代EYE2のサンドとロブに関する説明になります。
また同形状で復刻されたEYE2 XGについても言及していこうと思います。
さて、まずはEYE2のサンドウェッジですが、
(写真は2011年のジャパンゴルフフェアのものです)
ソール後方のエッジ部分が割と直線的にデザインされています。
対してこちらはEYE2のロブウェッジ。
上のサンドウェッジに比べて、かなりソール後方は丸みを帯びた感じですよね。
ちょっと違いがわかりにくいかもしれないので、
初代EYE2と同じ形状のEYE2 XGで比較してみましょう。
キャビティ内部のデザインの見え方がかなり異なるのがお分かりになると思います。
ヒールからトゥに向かって、ソールが末広がりにデザインされているサンドに比べ、
ロブウェッジはヒールとトゥのソールの厚みがほぼ同じです。
(ロブウェッジはトゥとヒールに重量を振り分けているとも言えますね)
写真の角度なども若干影響していますが、
図で表すとこのくらい差があります。
こちらは別アングルで撮影したEYE2 XGのロブウェッジです。
こうして見ると、かなり意図的にヒール側のソールを広くしているのがわかります。
EYE2のサンドウェッジとロブウェッジの違いに関して、
ピン社から公式なアナウンスが出ているわけではありませんが、
EYE2のロブウェッジは「開いて構えた際のすわりの良さ」
もかなり意識してデザインされているのではないでしょうか。
この写真もサンドとロブの違いがわかりやすいですね。
パッと見でキャビティの深さ・デザインが違うのがお分かりになると思います。
また、もう一つの大きな違いはオフセット値(グースの強さ)です。
EYE2のサンドウェッジ(上の写真左)はオフセットが0.13インチ(約3.3mm)、
一方ロブウェッジ(上の写真右)はオフセットが0.04インチ(約1.02mm)となっています。
右のロブウェッジの方が大幅に「出っ歯」に設計されていますね。
つまり、ロブウェッジはアプローチでスクエアに狙いが付けやすいよう、
グースの度合いが非常に小さくなっているわけです。
そしてこちらが側面から撮影した写真のアップ。
左の写真がサンドウェッジ、右の写真がロブウェッジです。
右のロブウェッジの方が、
リーディングエッジからトレーリングエッジにかけて、
丸みの帯び方が大きくなっています。
またほんのわずかな違いですが、
サンドウェッジの方がソールの窪みが大きくなっていますね。
ちなみに今回ご質問を頂いたお客様からは
「バンカー用で考えるのであれば、
ロブウェッジよりサンドウェッジのほうが、一般的にはいいのでしょうか? 」
というご質問も頂きました。
EYE2のロブウェッジは様々な場面・用途が想定されたソールデザインになっているため、
バンカーでも使えなくはないですが、オフセットの強さやソール形状の
微妙な違いなどを考えると、サンドウェッジの方がよりバンカーショットに
適したデザインになっている、と言うことはできると思います。
また逆に、ロブウェッジの方はよりアプローチに適したデザインになっている、
と言うこともできますね。
EYE2アイアンは何十年も前にデザインされたモデルですが、
こうして改めて見てみるとその配慮の細かさに驚かされます。
- 2012.03.19 Monday
- つれづれ日記
- 15:36
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- by ゴルフショップオカムラ管理人
最近のサンドウエッジはローバンスなものもありますが、バンカーからしっかり出すことを一番にするのであればある程度のバンスが無いと難しいと感じるに至っています。